アポロ帰還時のドッキング
そんでさ。見事月面任務を果たした着陸船は、月面から発進して上空の周回軌道で待つ母艦とドッキングしたんだよね。そこで問題ですが、
現代の日本の地球周回衛星は、打ち上げてからでないと軌道要素が決定されないんです。つまり、だいたい市役所の方に向けて軌道投入する、って状態です。
しかし、月周回軌道上で母艦と着陸船がドッキングするためには、まさしく正確な軌道に正確な高度、速度で二艦が同じ軌道に投入されなくてはならないわけです。(正確には高度はちょい違うがその件は後に)
つまり、図 ↓ じゃドッキングできないんです。二つの周回軌道要素が一致しないと、そして高度を一定にしたまま速度だけを変化させて着陸船に母艦を追いつかせてドッキングする。
現代日本の衛星のように、何となくそのあたりに上げてみてじゃできないんですよ。
また、同じ軌道に投入できたとして、速度を変えて高度に影響を与えないって難しいんですよね。速度を落とせば月重力に遠心力が負けて高度が落ちるし、速度を上げれば高度の高い軌道に行ってしまう。しかしドッキングするためには速度を変えて追いつかなきゃいけない。
それも含んで、着陸船を高度だけやや異なる同一軌道へ投入しなきゃいけなかった。出来たのか?(ツーのは反語表現の一種です)
うーむ。シミュレーター訓練だけでWTC二棟とペンタゴンに突っ込むことが可能なんだと主張しているのになんか似ているぞ。
-------------------------
当サイト内関連記事はカテゴリー「アポロ」でごらんいただけます。
| 固定リンク | 0
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント